言葉は大事。でも、それ以上に大事なのは勇気。伝える心。伝えたい心。思う気持ち。それを相手に伝えていく。それがコミュニケーション。そして、それは培っていけるものだと思う。おいらは語学の先生ではなく、コミュニケーションの先生でありたい。
自分の考えを人に伝えていくのは難しい。本質的には分かり合えないから。自分自身でさえよく分からないから。だから考える。考えの伝え方を考える。そして、それが難しいことだと気付く。
人を動かしていくのは難しい。自分が自分がって前に出たくなる。でもそこでグッとこらえないといけない。じゃないと人は育たない。俺も周りのそんな助けと配慮があって育てられてきたし、これからもそうやって育てられていく。長い眼で見ろ。もっと自分を客観視しろ。謙虚であれ。
卑屈な言葉が嫌いだ。それは自己防衛だから。失敗しても良いじゃないか。人生はチャレンジの連続。挑戦のない人生なんてつまらない。挑戦して、失敗して、考えて、成長する。保障されてるものなんて何もない。全てはうつろで曖昧。だから挑戦して自分を高めていく。それが自己防衛になる。
他人に自分の生き方を共用してはいけない。自分の考えを押し付けてもいけない。人にはそれぞれの考えがある。でも、その考えを変えていくことはできるのかもしれない。強制ではなく、自発的に変化を促す。そういう人間になりたい。あなたと出会えて良かったと言われる人間になりたい。そこにおいらの存在価値がきっとあるから。自分を磨きたい。成長したい。
優しさを持ちたい。他人のことを思いやる人間でありたい。自分に厳しく他人に優しくありたい。見せかけの優しさはいらない。本当の優しさを持ちたい。
他人を傷つけた時心が痛む。これは何だ？罪の意識か。遠藤周作の『海と毒薬』は、人には罰を恐れる感情はあるが、罪の意識がないのではないかと言っている。おいらには罪の意識があるのか？それとも罰が怖くて心が痛んでいるのか？分からない。たぶんどちらもあるんだろう。できることなら罪の意識のみを持ち合わせて生きる人間でありたい。でもおいらは強くはない。罰は怖い。罰を恐れない人間になりたい。自分の中でしっかりとした信念を持ちたい。揺らぐことのない信念を。
山の貧困地区にある学校へ行って考えさせられた。彼らの幸せについて。
彼らが今の暮らしでも満足してるかどうかが問題。おいら達がちょこっと行って見てみると、彼らはそれはそれで幸せそうだから「今のままでいいんじゃないか」って思うのも分かる。特に子供たちは素直で元気で、本当に楽しそう。現においらも前にそう思った。だから、外から下手に情報を持ち込んだりして、彼らの暮らしを変えてしまうようなことは、しない方がいいんじゃないかと。でも、もしそう思うならおいら達はもう山に行くべきじゃない。おいら達が行くこと自体が一つの情報だし、一つの異文化だし（彼らが見たこともないデジカメやカメラで写真を取り捲り、小奇麗な服を着て、かばんを持って、聞いたことのない言葉をしゃべる）彼らが生活する上で何かしらの変化を生んでしまってると思う。それは今すぐに目の前には現れなくても、何年後かに出てくるかもしれないものだと思う。そこまで一々考えて人と向き合うわけじゃないけど、少なくもと山に行く限りは「彼らは何を必要としてるのか」「何を大事なものとして考えてるのか」ということを考えないといけないと思う。
欲の無い人間はいない。だから、どんな人でも多かれ少なかれ現状に不満を抱えてるもんだと思う。可愛いものがあれば欲しくなり、おいしそうなものがあれば欲しくなる。だから、山の人達も現状に満足してるとは思わない。でも、だからと言って彼らが望んでいるものをこちらの手で、物品で準備するのはどうかと思う。そうしてもいいものもあるだろうけど、それをしてしまったために援助癖がついたり、己が努力することを忘れてしまったりしちゃ困る。運転コストのかからない、且つ生活上必要としているもの（水道や電気などのインフラ）に関しては、こちらの力で整えてもいいもんだと思うが、運転コストのかかるもの、運用していくのに技術がいるもの、現場に存在しないものを活用しての援助なんかは、長い眼で見るとあまりいい結果を生むとは思えない。それこそ、彼らの幸せ、生活構造自体を破壊してしまう恐れがあるものだと思う。
彼らが今一番何を必要としているのか？そして、それは自分たちが手伝うべきことなのかどうか？それをしっかり見極めていけば、彼らが望む形の幸せの手伝いができるんじゃないかと思う。 |
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